症例報告
変形性膝関節症の症例報告

60代 男性 無職
来院の動機
当院来店前に整形外科にて変形性膝関節症と診断され、湿布と痛み止めを処方され、一行に改善されず、当院へ来店される。
初期症状
独歩にて右足を引きずりながらとても苦しそうに来店される。状態として右膝周囲の熱感や浮腫が見受けられ、膝が完全に伸びきっていない状態。
立位保持は膝を曲げないと難しく、歩行では膝に痛みが走り体重が乗せれず、爪先で床に設置しての歩行。
問診・検査
問診にて、4年前から歩行時にて右膝に痛みが走ることはあったが、長い間放っておいたとのこと。3週間前に外を歩いているとき右膝に激しい痛みを感じ、整形外科を受診される。
検査にて膝の痛みで膝周囲位の筋肉の緊張が高く、膝蓋骨の動きが制限されている。また、膝の内側の筋肉(内転筋、内側ハムストリングス)の筋力低下を認め、膝の外側の筋肉(大腿筋膜張筋、外側広筋)の硬さが著名。右膝を曲げる際の関節可動域制限が見受けられ、大腿部前面から膝蓋骨に痛みの訴えが聞かれる。
治療経過
初回治療時、歩行時の膝の痛みの緩和を目的として、膝の外側の筋肉(大腿筋膜張筋、外側広筋)の緊張を柔らげ、膝の内側の筋肉(内転筋、内側ハムストリングス)の筋力向上を図ることで、仰向けの状態で膝を伸ばすことが可能となる。
室内独歩時の膝の痛みが緩和され、筋肉の変わりとなるテーピングを処方し、更に膝の痛みの緩和を認める。
帰られる際に熱感を伴っている膝に対して、アイシングの方法を教える。数日後、来店される際は、膝の痛みはまだ完全に取れていない状態でしたが、以前と比べるとかなり楽である訴えが聞かれる。
ここから本格的な治療を施し、問題となっている筋肉のセルフケア、歩き方を指導。翌週、3回目来店された際には、問題となっている膝の内側の筋肉(内転筋、内側ハムストリングス)の筋力向上を認め、日常生活を過ごす上では問題にならない状態になっている。引き続き、フォローをしていく。
院長コメント
今回、整形外科で変形性膝関節症と診断され、湿布や痛み止めの処方のみ行われたが、ご来店されているほとんどの方が適切な指導を受けていないため、早期に問題となっている箇所に適切な指導が必要と強く感じました。
変形性膝関節症は女性に多く見受けられ、高齢になればなるほど罹患率は高くなる疾患です。初期症状では立ち上がりや歩き始めなどの動作開始時のみに痛みが走り、休憩を挟むと痛みが徐々に取れます。
次第に正座や階段の昇り降りが困難となり、進行が進むと安静時にも痛みが取れず、変形が目立つようになり、膝が完全に伸びきらず、歩行すらままならない状態になってきます。原因は関節軟骨の老化によることが多く、弾力性を失い、使い過ぎによりすり減ってしまい、関節の変形になることが多いです。
当院は身体の施術やセルフケアの指導だけではなく、我々の身体は食べたものや飲んでいるものでできているため、どんな日常生活を送っているか、必ずカウンセリングにてヒアリングさせていただいております。
※個人の感想であり、成果や成功を保証するものではありません。