症例報告
股関節痛の症例報告

60代 女性 デスクワーク
来院の動機
当院ご来店前に病院や整形外科の受診はされていない状況。当院来店前まで自宅近くの接骨院へ5回程通院するも一向に痛みが改善されず当院へご来店される。
初期症状
独歩にてご来店。お身体の状態として右側の股関節を屈曲(股関節を上方へ挙上)すると股関節の付け根に痛みが誘発され、関節可動域制限が認められる。
また、歩行時には股関節に違和感を感じるものの痛みはないような状況。特に趣味であるダンスの際に股関節の付け根と外側の痛みと、階段を登る際に股関節の付け根に痛みが伴う状態。
問診・検査
問診にて、過去に繰り返す股関節の痛みはなかったものの、趣味であるダンスの際に股関節の付け根と外側に痛みが誘発され集中できない訴えが聞かれる。ベッド上にて仰向けにて検査を開始。
右側の腸腰筋、多裂筋、大腿筋膜張筋、縫工筋、大腿直筋、半腱様筋、大腿二頭筋の筋肉の緊張を認め、股関節屈曲時にて股関節の付け根に激痛が走る状態。また、膝蓋骨の動きに制限はなく、膝関節自体に大きな影響はないような状態。筋力検査にて内転筋、内側ハムストリングスの筋力低下が著名。
治療経過
初回治療において、股関節屈曲時の可動域拡大とダンスの際に痛みの改善を目的として、右側の腸腰筋、多裂筋、大腿筋膜張筋、縫工筋、大体直筋、半腱様筋、大腿二頭筋の筋肉の緊張を柔らげることで、股関節屈曲の可動域向上を認め、股関節の付け根の痛みも消失される。
ここから本格的な治療を施し、問題となっている筋肉のセルフケアを指導。翌週、ご来店される際にはダンス時や階段を登る際の股関節の付け根と外側の痛みはかなり解消されているものの、まだ股関節の付け根の違和感は残存しているが、日常生活では気にならない程度まで回復している。
院長コメント
今回、接骨院にて5回通院され一向に改善されていませんでした。このまま放置して回復の見込みがない状態を繰り返し通い続けていると、股関節周囲の筋肉の緊張が高まり、いずれ変形性股関節症へ移行する可能性が高いです。
今回のケースでは股関節の付け根と外側の痛みに伴う関節可動域制限が見受けられていたが、この痛みの状態が継続されると、いずれ膝の痛みも併発される可能性があります。実は股関節と膝はかなり筋肉の関連性が深く、きっても切り離せない。股関節の痛みを放っておくと、膝の痛みが誘発されるケースが多い。
その理由として、鵞足(がそく)と呼ばれる膝の内側の関節から3〜5cm下あたりの膝の内側からふとももや股関節に付着している縫工筋(ほうこうきん)、薄筋(はっきん)、半腱様筋(はんけんようきん)という3つの筋肉の腱が何かしらの原因で硬くなってしまうことで、股関節周囲の筋肉を動かすことで、特に膝の内側から股関節に付着している縫工筋という筋肉が上方へ引っ張られるため、膝の痛みが誘発されることが多くあります。
その原因の一つとして、体重に見合った水のみの摂取が非常に少ないことがある。実は筋肉の80%は水でできているので、水を飲まないと筋肉が硬くなり、その状態で筋肉をストレッチしたり、揉みほぐしたりしても、残念ながらすぐに元の状態に戻ってしまいます。
また水を飲むことで代謝力を高めることが可能で、水分摂取が足りないと、必然的に代謝力が低下し、体温の低下や血流の低下を招きます。当院は身体の施術やセルフケアの指導だけではなく、我々の身体は食べたものや飲んでいるものでできているため、どんな日常生活を送っているか、当院では必ずカウンセリングにてヒアリングさせていただき症状改善に全力で向き合っております。
※個人の感想であり、成果や成功を保証するものではありません。