来院の動機

当院への来店数日前に整形外科にて腰椎分離症と診断され、リハビリテーションを数回行ったが改善されず、当院へ来店される。

初期症状

5メートル歩くのも困難で奥様に抱え込まれるように来店される。身体を後ろへ傾けると右腰から足先までの痛みとしびれが強く出現し、前かがみしか取れない状態。

また、座るのが一番楽な姿勢と訴えておりましたが、立ち上がり動作にて痛みやしびれが出現するため、立ち上がる際に右側に体重が乗せれない状態。

問診・検査

問診にて、過去に腰が痛むことはあったが、ここまで酷い状態にはなることは一度もなかったとのこと。日常生活では普段の飲み物はお茶やコーヒーが主で、水のみの摂取が500ml以下と少ない。

ベッド上にて仰向けにした状態で右腰から足先まで痛みとしびれが伴うため、右足を伸ばすことが困難。重度の痛みとしびれのため、特に右側の腹直筋と胸鎖乳突筋、腰方形筋、腸腰筋、大臀筋、梨状筋の筋肉の緊張を認める。

治療経過

初回治療において、まずは歩けることを目的として、立位時にて腹部のインナーマッスルである腹横筋の収縮を促し、腹部や腰部の筋肉の緊張を柔らげることで、身体を後ろへ傾けることが可能となった。

仰向けの状態でまだ右足を伸ばすことが困難なため、左側を下にした状態で横向きにして、右側の腹直筋と胸鎖乳突筋、腰方形筋、腸腰筋、大臀筋、梨状筋の筋肉の緊張を柔らげる。

少しずつ右足を伸ばすことが可能になるが、恐怖心で防御的に筋肉の緊張が高まる状態。施術後、立位にて直立できる状態で歩行が可能となる。

数日後、来店される際には恐怖心はあるものの、仕事も可能となり、まだ痛みとしびれは若干残っていましたが、仰向けで右足を伸ばせる状態になっている。

ここから本格的な治療を施し、問題となっている筋肉や内臓のセルフケアを指導。３回目来店された際にはほぼ痛みやしびれはなく、運動ができる状態まで回復。

院長コメント

今回、整形外科で腰椎分離症と診断をされた方でしたが、症状を深ぼるとギックリ腰から腰椎を分離した状態だと考えます。ギックリ腰や腰椎分離症になる過程において、身体の水分不足が少なからず関与しています。

人の身体は60〜70%近く水でできています。また筋肉の80%は水分でできていますので、体重に見合った水分が少なくなると、必然的に代謝が落ち、血流低下を招き、筋肉に十分な酸素を取り込めなくなるため、筋肉が硬くなってしまい、ふとした際に硬くなった筋肉が骨（腰椎）を引っ張り、そこからギックリ腰や腰椎分離症を引き起こします。

そこから酷くなれば腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症を引き起こし、症状の悪化へ繋がります。当院は身体の施術やセルフケアの指導だけではなく、我々の身体は食べたものや飲んでいるものでできているため、どんな日常生活を送っているか、必ずカウンセリングにてヒアリングさせていただいております。