来院の動機

当院ご来店時にて医療機関への受診し臨床所見上で正式な診断は受けていない。約２年間ご自宅近くの整骨院に通い続け、電気や湿布、１０分程度の施術を行っていたが、腰の痛みが一向に改善されないため、当院へご来店される。

初期症状

独歩にてご来店されるも特に苦痛な表情はなく、足を引きずるといった状態は見受けられない。身体の状態として身体を前方へ傾けることは痛みなく可能だが、後方へ傾けると右の背中や腰にかけて放散する痛みの訴えが聞かれる。しびれなどの神経症状や異常感覚は見受けられていない。

日常では漁業の際に数十キロの重たいものを持つことが多く、その際に背中から右腰にかけて放散する痛みがあるような状態。特に、腰を反ると痛みが強く現れるような状態。

問診・検査

問診にて、約３年前から腰の痛みはあったものの、日常生活や仕事上に特に支障はなかったとのこと。今回、約２年前から強い痛みが出現するようになり、最近では痛みが激しくなり、とても辛い状況が続いたため、これ以上、状態が悪化しないか不安になり、当院へご来店される運びとなる。

日常生活での水分はコーラが主で、体重に見合った水分はほとんど足りていいない状況。また、味がついていない水を飲むことが苦手との訴えも聞かれた。

ベッド上仰向けにて検査を開始。右側の腸腰筋（ちょうようきん）、腰方形筋（ようほうけいきん）、多裂筋（たれつきん）、最長筋（さいちょうきん）、腸肋筋（ちょうろくきん）、梨状筋（りじょうきん）、中臀筋（ちゅうでんきん）、大臀筋（だいでんきん）、大腿筋膜張筋（だいたいきんまくちょうきん）の筋肉の緊張を認める。

内臓所見では特に左の腎臓の硬さが著名で内臓反射点では痛みを訴える状態。

治療経過

初回治療において、腰を反る際の背中から右腰にかけての放散する痛みの改善を目的として、右側の腸腰筋（ちょうようきん）、腰方形筋（ようほうけいきん）、多裂筋（たれつきん）、最長筋（さいちょうきん）、腸肋筋（ちょうろくきん）、梨状筋（りじょうきん）、中臀筋（ちゅうでんきん）、大臀筋（だいでんきん）、大腿筋膜張筋（だいたいきんまくちょうきん）の筋肉の緊張を柔らげることで、背中から右腰の痛みが緩和される。

ここから内臓、特に腎臓へのアプローチを実施することで、さらに筋肉の緊張が激減される。

数日後、ご来店される際は日常生活や仕事にて腰を反る際の背中から右腰への放散する痛みはないような状態まで回復。数週間後にご来店された際には背中から右側の腰の痛みは改善されている。

院長コメント

今回、漁業という重たいものを継続して持ち続けている環境において、腰背部にかなりの負担がかかっていたと考える。腰背部に継続した負担がかかり続けることで、背骨や骨盤周囲の筋肉が固まってしまい、腰背部に付着する筋肉がより優先的に働いてしまい、背中から右側の腰の痛みへ繋がったと考えられる。

このような状態が長く続いてしまうと、腹部に付着する股関節を上方へ挙上される腸腰筋（ちょうようきん）が短縮（筋肉がみじかくなる）し、背部に付着する多裂筋（たれつきん）や最長筋（さいちょうきん）、腸肋筋（ちょうろくきん）、腰方形筋（ようほうけいきん）の緊張を強め、筋肉が背骨を引っ張ってしまい腰痛を発症するケースが多い。

また、腎臓の機能として、血液を濾過（ろか）し、老廃物や不純物を尿として水溶性の毒素を排泄する機能がある。

また、腎臓は腎筋膜（じんきんまく）により、内側面は大腰筋（だいようきん）、下外側面は腰方形筋（ようほうけいきん）、腹横筋（ふくおうきん）と強く連結している。

そのため、水分が足りなくなることで、腎臓が一時的に疲労して重力によって下方へ下がってしまうことで、上記の筋肉がさらに強まってしまう。

このように筋肉や内臓がバランスよく偏りなく働き続けることがとても大切だが、ただ施術をして一時的に筋肉や内臓のバランスを整うだけでは、すぐに元の状態に戻ってしまうことがしばしば見受けられる。

その理由として、少なからず『水』が関与している。この症例が日常的に飲んでいるものとして、お茶やスポーツドリンクが主だが、圧倒的に体重に見合った真水が少ない。

そもそも人の身体は60〜70%近く水でできています。また筋肉の80%は水分でできていますので、体重に見合った水分が少なくなると、必然的に代謝が落ち、血流低下を招き、筋肉に十分な酸素を取り込めなくなるため、筋肉が硬くなってしまい、ふとした際に硬くなった筋肉が背骨を引っ張るため、腰に痛みが現れたり、放っておくと腰椎（ようつい）が滑ってしまうことで腰椎分離症（ようついぶんりしょう）やギックリ腰といった症状を引き起こします。

そこから悪化すると腰椎椎間板ヘルニア（ようついついかんばんへるにあ）や脊柱管狭窄症（せきちゅうかんきょうさくしょう）を引き起こし、症状の悪化へ繋がります。

当院は身体の施術やセルフケアの指導だけではなく、我々の身体は食べたものや飲んでいるものでできているため、どんな日常生活を送っているか、必ずカウンセリングにてヒアリングさせていただき、当院独自の身体調整法にて症状の改善に向け全力で取り組んでおります。

是非、一度、王子　整体　腰痛専門　てぃ〜だへお越しください。